中小企業にこそ必要な「キャッシュフロー計算書」で確実な経営を
起業家向けコラム - 2012年04月19日

営業、投資、財務の観点から細かに分析しましょう。

■「キャッシュフロー計算書」とは

1999年4月から開始する事業年度より、上場企業は財務諸表のひとつとしてキャッシュフロー計算書の作成が義務付けられたため、現在では多くの中小企業もキャッシュフロー計算書を作成しています。

資金(現金・および現金相当)の動きに着目し収入と支出(キャッシュ・フロー)を営業活動、投資活動、財務活動ごとに区分しています。これがあれば、企業の活動・現金の状態を細やかに分析することができます。

売上を計上したり、代金を回収したりするタイミングに時間差が生じるため、損益計算書などと誤差が生じることがあります。

■分析ポイントは『3つの活動区分』

  • 営業活動によるキャッシュフロー
    • 商品の販売などによる収入や仕入に係る支出などを記載。
    • 現時点での「1年間にお金を産み出す力」が分かります。
    • 数字が大きければ大きいほど、健全であるといえます。
  • 投資活動によるキャッシュフロー
    • 固定資産・有価証券などの取得や売却を記載。
    • 現時点での「経営維持に必要な力」がわかります。
    • 会社の設備投資・新規事業などの状況を明確にします。
  • 財務活動によるキャッシュフロー
    • 資金不足の際の、調達や返済を記載。
    • 「もしものときに乗り切る力」がわかります。
    • 場合によっては、マイナス表示になることもありますが、長いスパンで考えていきましょう。

※さらに「フリーキャッシュフロー」も把握することをおすすめします

上記3つが必要な項目ですが、もうひとつ計算式に加えていただきたいのが「フリーキャッシュフロー」です。これは「会社が稼いだお金ー必要なお金」=余剰資金のことで、純粋な会社の価値を表します。フリーキャッシュフローが多いほど、経営状態がよいと判断してよいでしょう。この余剰資金をどう利用するかによって、会社の経営が大きくかわってきます。

キャッシュフロー計算書は、営業活動に直結している資金繰りを明確にするため、現在義務付けられている大会社より、中小企業にこそ必要なものだと思います。損益計算書では見えてこない「お金の流れ」を把握し、地に足のついた経営を行いましょう。

このコラムの執筆税理士

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